「まだまだです・・・。」   
 


仕事を終えて来る患者さんはいつも上肢の緊張が強い。パソコンや肉体労働など腕を酷使してたいていは肩甲骨後面の痛みを訴えてくる。最近は私も腕からのアプローチばかりしている。神経の高ぶりを上肢が表現してる人が多いからだ。仕事が終わると毎回右の肩甲骨に痛みが走るAさんを診た。
右腕の内旋も強く腕が反対側にそっぽむいてる状態。胸郭の幅も狭い。
一番負荷がかかってるところは・・?閉まってるところは・・・?右はただの疲労の蓄積で左側の方が代償作用として全身のバランスを崩してるのでは・・・?右顔面の緊張も強く、首自体は左側に逃げてる(寄ってる)のもあって右からいくことにした。時間も少し長めに頂いたので目的は右上肢の正常化!としてこころみた。
屈曲筋群の一番強くなってる負荷を一つずつとっていきながら前腕の緩和を図った。しかしなかなか緊張がとれない。かたまって狭くなってる短拇指屈筋、対立筋の幅を広げて牽引のように引っ張って外側に広げるようもっていくと、関節での屈曲が増して残る。とそこの関節も広げてあげて右手掌がパーまでスムース“にひろがるまで時間をかけて施術する。しかし、うまくいかまい。とにかく段取りが悪い。一度緊張がとれたとしても上腕をやっていくとまた前腕がかたまりはじめている。何度もそのパターンを繰り返してある程度腕のベクトルがそろったが背中までの連動が中途半端で痛みはなかなか思いどおりにいかなかった。・・・腕じゃなかったのかな・・と反省したがそうではなく、焦点を絞ったわりにはしぼりきれず、また中途半端な施術になっていたのだ。その先もよんでなかった。連動とか・・・。
関節なら関節、腱なら腱、筋肉なら筋肉とさらに焦点を絞っていかなければならない。

ここのところ身体五尖端を意識するようになった。今頃なんて反省する。
身体に起きる原因は身体五尖端から。手2、足2、頭部。
大和の素晴らしいところはそこの部位の末端の隅々まで分解、解体できること。
末端の末端まで施術し、細かく丁寧にそこの機能回復の改善を図ること。実際、それが難しい・・。ある一つの部位に焦点を絞ったとしても、今の私の技術ではそこから起こる身体の変化がいい方向にいくのだろうか・・。と不安になったりもする。身体の硬さも尚更で、閉まった指の尖端をひろげ、体幹まで緩和させることは簡単ではない。固さには何段階もあって、五段階あれば五段階を緩ますとすぐに四段階が表れてくる。四段階やっても三段階の固さが現れてくる。深部を何度も何度もアプローチしても深層の固さは表面をかえしてでてくる。
右上肢の正常化!なんて綺麗ごといってる場合ではないのである。

とにかく触り続けるしかないと思う。
まずは、分解!離開!剥離!・・・末端からの毛細血管を膨らませて体のしなやかな流動性をつくる。
指先の先まで丁寧に細かくみて、末節骨から圧迫して押圧して、そこから伝達する感覚をひろっていかなければいかない。関節、腱、筋肉、隅々まで血液の供給をめぐらせて、固まっている組織をクション性にかえてあげて、柔軟にあらゆる繊維、組織をしならせてあげる。
関節と腱と筋肉の役割も把握しなければ連動もうまくいかないだろうし・・。
例えば、腱の場合ゴムのような弾性はある。しかし筋肉のような伸縮性はない、小さな部位にまで伝達する事は可能だが筋肉よりも血液の供給がすくない、など。それぞれの特性も把握して今後施術を試みていきたい。