施術レポート


07/04/05


基本

 

 


 最近、視診をしている時でも左右差ばかりを気にしていました。前後や上下など、体の連携を考えた時に重要である部分を省いて体を診ていたように思います。患者さんの愁訴を診る時も『なぜそうなってしまったのか?』の判断、施術の組み立てをするというよりは、その痛みを消すことにばかり目が向いていました。そのためある一定の変化までは起こっても、それは全体で見て連携している訳ではないので、時間が経つと患者さんに同じ症状が戻ってしまっていました。
原因を改善するのではなく、ダミーを相手にしているのだから、当たり前なのですが、『なぜなんだろう?』と疑問を持ちながらも、自分なりの理屈(?)をつけてその段階ではよしとしていたところもありました。追求していくということをしていませんでした。変化が起こらないこと、同じことを繰り返すということは、その方法論や施術方法では通用しないということです。というよりは、そもそも診方が間違っていたということです。
 
『土台を安定させるということ』一つをとってみても、特に足部は内臓に不調があった場合には、内臓が良くならない限り再び捻れが生じ、『安定させる』のは無理ではないかとどこかで思ってやっていました。ですが、カフカ兄さんの資料を読ませていただいて、体は全身が連携して初めて『まともに』動くのだということを改めて思い出しました。足部が安定しない限り、内臓が正しく機能する訳がないのに、いつの間にか体をちゃんと診なくなっていました。『目の前にある体がどうなっているのか?』そのことも、自分の都合の良いように解釈していただけなのかもしれません。大和で学ばせていただくようになってから、もう4年くらいになるでしょうか。自分では大和の施術をしているつもりでいましたが、基本を離れて(忘れて)やっていたということを思い知りました。
そんな訳で火曜日の施術は、基本に戻ってやってみました。視診の時点でこれまでの自分のミスが分かりました。見逃してしまっていたこと、良いと思ってやっていたことが逆に悪化させてしまっていたこと、そういう諸々のことに気付いてしまいました。
骨盤部の前後の緊張度の違い。不安定な足部、そこから起こる上体の緊張。不安定さを庇うために頑張っていた二次的緊張を一所懸命解除していたのです。緊張が抜けることで、一時的に『楽』にはなっていましたが、原因は相変わらずそこにあるので、あまり変わらなかっり悪化したりしていたのです。

 内臓だけではなく、筋肉や骨格のことも考慮にして診てきたつもりでしたが、腰痛が治りませんでした。明らかに不摂生などで、腸に負担をかけた結果、発症した人は改善されましたが、骨盤が正しく後傾出来ないために、過度に腰椎を伸展させていたためにその姿勢を取り続けてしまっていた人は治りませんでした。火曜日は骨盤の前後の動き、どこの動きが邪魔をしているのか、姿勢や連携を考えながら施術をしました。膵炎が原因だと思っていた姿勢に以前とは違う変化がでました。内臓だけが原因でなく、立てない足で体幹を支えていたために起こっていた緊張も原因でした。
また、弱圧だと思ってやっていたものの先に、『安定』がなく、変化を起こしていただけに過ぎなかったため、体は他の繋がる場所を探し求めて新たに緊張を作り出すことで再構成していたのだとも分かりました。
基本を忘れて施術をし、目指していたはずの『安定し、全身が連携する体』というものからかけ離れた体に変化させてしまっていたのかと思うと、患者さんに申し訳ないです。
これまでやってきたことが全部無駄だとは思いませんが、大和の基本を忘れて変な方向に突っ走ってしまっていたことを反省して、また一から目の前にある患者さんの体をちゃんと診てやっていこうと思いました。