施術レポート

1月15日

 

今回は、前回の基本についてのレポートが、あまりに感覚により過ぎて、勉強することの意義が薄れていてしまっていたと指摘を頂いたので、その指摘をふまえて引き続き基本について考えていきたいと思います。(こういうことは何度やっても良い。)
 
 前回も言いたかったが上手く表現できなかったのは、触れるという事です。自分なりに知識や技術と感覚の必要性の整理が出来てきて、それを文にしてみると、やっぱりなかなか難しいものがあります。
なので、今回は自分に教える意味で、もう少し掘り下げて、細かく段階わけにしていこうと考えました。


 まず、触れる時には、自分自身の行動として、相手に触れるという行為を選択する事が必要です。とすれば、それを選択する場合には、触れる事の理由を考える事が必須条件になってくるのです。
では、なぜ触れるのでしょう?・・・・それは、相手に変化を起こさせる道具として触れるという行為が効果的と考えたからという事と、自分の行動によって起きる相手の変化(未来)が予測できるからです。
その為に必要なのは、変化を起こせる技(技術)とその現象に対する知識、そして先に予想される変化の予想です。また、それらを統合する為に自分のフィルターを通して確認する事が出来る感覚が必要とされます。
 つまり知識とは、体をよく知り、その変化を予測する事が出来る為に必要としていて、技術は、自分の起こしたい変化を生みだすために必要なのです。感覚とはそれらを自分の物に出来ているかを確認するものです。
そして、触れている間は相手の体に合わせて術を変えていく必要性から、手の感覚を使って、リアルタイムに変化していく体の状態を探り、その中から予測する変化に必要な情報を的確に選ぶ事のできる感覚分析能力が必要になります。
 実際の治療では、一つの関節の操作をする時に、その関節を構成している、筋、靭帯、骨、神経、血管、その他の結合組織などの構造や、その関節の働き、人体の中でどういった役割を担っているかなどを知っていないと、どこにアプローチして、どういった変化を起こすのかを決める事が出来ないでしょう。そして、感覚は自分の意図している行動をしているかどうかのモニターとして使います。


  今は特に靭帯と、内臓の操作を重要視しています。靭帯は脊柱中心に施術していて、その中でも頚椎の変化は動きが大きく面白いです。特に環椎後頭関節のアプローチでは様々な気づきがありました。
実際やっているのは、ただ関節に手を当てて牽引するだけのテクニックなのに、触れる関節面、脊柱の中心を対圧するように触れてみたり、靭帯、骨、関節内の状態によって使い分けが出来たりして、それによって、変化は全く違うものになりました。そして、首のあり方については、環椎が身体五先端の一つと考えて、そこから全身の力を抜く施術にバージョンアップさせたりする事も出来ました。
 自分の中で曖昧にしていた、一つ一つの感覚を大切にひろっていくと、身体を全身使えて触れている時と、手だけで触れている時では、またひろえる感覚も違う事がわかりました。勿論起きる変化も違います。例えば上記のように全身に施術の効果を波及させる時には、環椎を中心に自分と相手が拮抗するような状態の時に、思ったような変化があるというのが分かりました。まさに、はらで見る感覚を味わう事ができました。自分が全身をささげて、ようやっとできることがあって、それに相手が反応する事で、新しい変化が生まれていく。拮抗するとはこういうことかと感じました。


  今回のまとめとしては、変化は自分で掴みとるもので、その質は見方、触れ方次第でいかようにも変わっていきます。 知識は、技と感覚を助け、技は実現する為にあり、感覚はそれを見守る。当たり前の事が実はかなり曖昧になっていて、これを基本に沢山の人が教えてくれた奥義につながっていくということがようやく理解できました。 大きな変化の中には小さな変化が沢山詰まっていて、その台座として効率と情熱があるのです。全身で熱く表現する事こそ自分が望む治療の形なのだと思います。また一つカポエラと治療がつながっていきました。