1 全身を使う

 

目的:全身の力を手指に伝達させる

大和整体では体のさまざまな繋がり=連携を重視する。これは患者さんの体に対してだけでなく、術者の体についても同じ(正しい体の使い方からいい手技が生まれる)。

これは手技という目的に対して全身の全てのパーツが協力して動くということ。全身から力を均等に生じさせ、その力を手指に伝える(幼い子供の体の使い方)。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

2 2つの体の操法

 

施術における体の操法は主に2つ

@ 姿勢をただして体幹を安定させ上肢を自由にする
   体の安定と上肢の自由な動きを両立
A 手技に逐次全身を合わせて姿勢を変えていく
   あくまで手技の効率を優先させて全身を動かす

@の操法は誰でも簡単に実践ができるが、Aは日常的な訓練を要する。大和整体はAを基本とする。

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

3 全身の把握

 

体は脳の命令を受けて動いている。
脳の姿勢・動きのイメージ =実際の体

しかし実際には全てを制御できず、体が脳内のイメージと異なる動きを行っていることが多い。これは全身に対して神経の連絡が十分に訓練されていないということ。

施術中は常に自分の全身に意識を行き渡らせ、その都度可能な範囲で全身を連携させていく。日常的に全身各部の動きを意識することで神経の連絡が密になっていく。


 

 

 

 

 

 

 


 

 

4 実際に感じる

 

立っている時に自分が自分の体に正しく乗れているか?

立った状態でまず自分が足の裏に正しく加重できているかを確認する。次に足首に正しく加重できているか。これを膝・股関節・仙腸関節・腰椎・胸椎・頚椎と続ける。

こうしたことで自分が如何に体を「使っているつもり」なのかが分かるはず。全身各部を意識どおりに、また全身を統合させて使うということの難しさ。


 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

5 施術中での全身把握

 

人の体に押圧を行い、その時自分の全身がどうなっているかを各パーツごとに意識してみる。ここでの意識の対象は主要な関節とする(先と同じ)。

押圧が全身を使っていれば全身に均等に意識がある

手技の力に協力している関節、手技とは全く関係ない動きをしている関節といった不均衡があるので、全ての関節が手技に協力するよう修正していく。


 

 


 

 

 


 

 

6 ベクトルの統一

 

手技に全身が協力しているということは、全身の各パーツが手技に向かって動いているということ。これを全身のベクトルが統一された状態とする。

これにどこかの部位から異なるベクトルが混入すれば、そのベクトルが全身の力に干渉し、正しい力の伝達を阻害する。力の量の問題ではなく手技の力の安定度が低下。

受け手にとって不安定な力=手技の効果の低下

 

 

 

 

 

 

 

 


 

 

7 力を均等に発する

 

全身のベクトルを統一したら、あとは全身の力を均等にする。全ての力の起点は地面に接地している足部とし、足部から上位へと順に均等に力を発する。

途中のどこかで力が強まったり弱まったりすれば、それが偏った力となり受け手の緊張による抵抗を受けやすくなる。

全身から均等に発せられた力は特定のベクトルを持たない柔らかい力となる。

 


 

 

 

 

 

 


 

 

8 全身の関節を中間位に

 

こうした連携を得やすいのは全身の関節を中間位にした姿位。関節は伸展でも屈曲でも緊張が生じやすく、緩み(関節の遊び)が大きくなる中間位で最も脱力しやすい。

力みは受け手の体への力の伝達を阻む
(中間位とは力みの消える位置)

力めば循環も停滞し、術者の身体機能に支障をきたす。また力みがないことで手の感覚を残したまま手技ができる。

 

 

 

 

 

 


 

 

おまけ1 強圧ほど連携する

 

全身の連携とは全身で緊張度を均一化すること。理想は脱力による少ない緊張での均一化だが、力みが抜けない場合はその力みの緊張に全身を合わせていく。

強弱に関わらず張力が均一になることが重要

体の張力の均一化は脱力よりも更なる緊張の方が実践が容易なので、最初は強圧から練習し、これに慣れると自然に弱い力でも均一化ができるようになる。

 

 

 

 

 

 


 

おまけ2 自分の体の切り捨て

自分の全身を連携させようとしてもうまく連携しない関節・部位はどうしても生じる(体調によっても)。そうした場合は必要に応じてその部位を切り捨てる。

全身の邪魔にならないよう敢えて連携を切る

これはその部位を「無いもの」として意識を切り離すということ。意識がなくなったパーツは残りの全身に影響することがないので、残った部分で連携・手技を行う。